アイドル”嵐”の覚悟を見たJaponism
あくまでも、今の私は平野担なので他担の戯言と思っていただきたい。
先日、Eテレで放送されたSWITCHインタビューでのニノのアイドルとしての思想が反響を呼んでいるのを見て、私がかつてJaponismツアーにて感じたものに近いなぁと思った。
だが、担降りを機に嵐用のTwitterアカウントを消してしまったため、
2015年のツアー「Japonism」を通して感じたことを、どこにも残せていないことに気づいた。
そこで、改めて文章化しておきたいと考え、こちらのブログに綴らせていただきたい。
ARASHI LIVE TOUR 2015 Japonism
2015年の秋、アルバムJaponismを提げて5大ドームで行われたツアーだ。
私は、相変わらず落選してしまったが、なんとか友人に京セラ公演に連れて行ってもらった。
細かい演出等については、記憶は定かではない。(Blu-rayを見れば良い話だが…)
嵐の現場については、今や絶対に映像化されるので気を抜いていたというのもある。
ただ、本当に彼らのコンサートはドームという広い空間であっても
すべての人たちが幸せになる。
事実、ドームの天井にも何度か入ったが不満を抱いたことはない。
デジあたりからは、映像化された時を意識してなのか、制御されたペンラ(ファンライト)を使用するようになっていたのもあって、
天井から見える全体の景色もまた、演出の一部となってきたなぁと感じた。
例えばニノのソロでは、可愛らしい曲調に乗せてニノがタップダンスしながら、光で遊ぶ演出があったりと、遠くの人たちにまで意識の行き届いたパフォーマンスを披露してくれた。
こうした着想の根底には、松本潤という人の存在が大きくあることは間違いない。
一朝一夕でここまでたどり着いたわけではないと思うが、コンサートという場を何よりも大切にしてきた彼らだからこそ、作り上げることのできる空間であると感じる。
そんな彼らも、2015年はデビューして17年目。
10周年のあのフィーバーからも6年が経っていた。
また、SMAP解散の報道が流れるなど、ジャニーズ事務所全体に不穏な空気が流れていた時期でもあった。
そんな時期に彼らが見せてくれたコンサートは、私にとって非常に印象的だった。
まず、メッセージが明瞭であった。
「原点回帰」をテーマとしており、ジャニーズ事務所の歴史を辿るような演出があった。
例えば、Masqueradeや日本よいとこ摩訶不思議の披露などである。
Masqueradeは、少年隊の仮面舞踏会をオマージュしたかのような曲であり、振り付けにもそれを意識させるものがあった。
後者の摩訶不思議は、正しく少年隊さんのカバーである。さらに、このパフォーマンス中に大野くんとニノがバク転をした。
ニノは腰痛持ちだ。それゆえに、アクロバットを封印してきたことも有名な話であろう。(事実、ニノがアクロバットを見たいという要望に対して「俺、腰やっちゃってんのよ。だからできない」と答えているのを見たことがある。)15周年のBlastではその密着において、腰を痛めている様子も流れ、多くのファンが心を痛めた。
そんなニノが、すでに人気を不動のものとした2015年当時にあえて、ツアーでバク転をやり通したことに、本人たちの強い意志と「原点回帰」の意味を見た。
更に、そのような「原点回帰」を通して、ジャニーズ事務所の歴史という数直線における自分たちの立ち位置に対する確固たる「自覚」を見たような気がした。
先に述べたように、先輩方から受け継ぎしジャニーズエンターテインメントをぎゅっと濃縮したもののみならず、それを後輩たちにも引き継いでいこうという意識も透けて見えたのだ。
バックにトラジャが付いていたというのも、大きな要因であったかもしれない。
毎年、嵐のバックについているジュニアたちではなく、踊りは一級品でメインでも公演をするような人気ジュニアだ。
もしかすると、絶対的な先駆者であったはずの先輩に、あのような報道があったというバックグラウンドを私が意識してしまっていたから更に強く感じてしまったのかもしれない。
ただ、彼らがこれから先にリーディンググループとして、事務所を引っ張っていく覚悟を決めたのだな、と感じた。
これは、嵐としての新たなフェーズを迎えたのだな、と解釈した、
そうか、これはまた新たなターニングポイントに立ち会えたのではないか、と。
デビューして15年以上経過していても、国民的な人気を誇るようになっても、まだまだこんな「進化」を見られるのだと。感動を与えてくれるのだと。
だから私は、担降りできなかった。掛け持ちを続けずにはいられなかった。
平野くんへの愛情が深さを増していたにもかかわらず、である。
そして、最近のSWITCHで二宮さんが「先輩方が切り開いてくれた道を、少しでも後輩たちが通りやすいように」という意味の発言をしていた。
そうだ、嵐として事務所全体を担っているのだ。
その意識を、本人の口から聞けたことが嬉しかった。落合陽一さん、ありがとうございます。
ちなみに。落合さんと話したいという発言を聞いて、ニノってなんてチャレンジャーなの!?と驚いた。私は絶対に話したくはない、馬鹿が露呈するからだ。
でも、それだけニノにも確かな素地も自信もあるということだ。頭の回転が速い。かつ、落合さんは時代の先を行く人なので、人を評価している暇などないのだろうとも思う。
ただ、終わってみれば大変興味深いインタビューであり、かつ心地の良い会話の応酬であった。さすが二宮和也だ。この人の底がしれない。