虚像を愛する

平野紫耀くんを応援しています。だいたい寝言。

情報の線引き

平野くんの言葉たちを追うようになってから折々感じていることの1つに、

「この人は、公にする情報と明かさない情報との間に明確な線引きがあるんだろうなあ」

というのがある。

 

これってお仕事をする上ではすっごく当然のことなのかもしれないけれど、

彼らのお仕事が自分自身を売り出すことである分、自身の"プライベート"と比較しやすく、この線引きを強く感じるのかもしれない。

私自身がプライベートな話をするときには、

そもそも隠し立てをあまりしない方である。

その場の空気やノリ、相手との親睦の深さなど

様々な条件によって、自分についてどこまでの情報を明かすかはかなり揺らぎがある。

だから、あれ?この話ってこの人にしてたっけ?ということはかなり多い。

言ったつもりで言っていないことも多い。

 

だけど平野くんは違う。

メディアに向けて、自分が明かした内容はここまで、というのをきちんと覚えているんだなあと思うことが多い。

素の自分を、ありのままに伝えてくれているのだろうとは思うのに、

めちゃくちゃ頭働かせてるんやん、って思う。神経を張り巡らせ、二手三手先まで読んで、慎重に提示されたものなのだなあと感心しきりである。…あの一瞬でね。

そりゃ、公に向けて発信するわけだから、私がTwitterやここに住所や生年月日を載せたりはしないのと同じかもしれない。

ただ彼らは、本名も、血液型も、家族構成も、マイブームも、また自身の思想に至るまであらゆる情報を搾取され、検索ボタン1つで会ったことも話したこともない人にまで知られ得る"芸能人"なのだ。

さらに、お仕事に関してもコンプライアンスとやらがあって、公表してもいい期日があるらしい。

自分が直接関わった(撮影した)日と、情報公開日とに開きがあったり、各媒体で時系列に差があったりすれば、その場で全てのお仕事について触れていいわけではない。

どのお仕事にも、そういう機密性の高い情報はあるものだろうが、

リアルタイムに進行するものの方が少なくて、

こんな時系列がパズルみたいな状況で、あれやこれやと質問されるなんて気が滅入りそうだなあと思う。

 

そんな特異的な環境にいるからこそ、平野くんの頭の中にはちゃんと

「これはすでに公表した内容」というリストがあるのだろう。

 

好きな食べ物は、ぬれおかき。

太い眉は、生まれたて。

なのだ。

 

さらにディープな例を挙げるとすれば、お母さんの体調のこともそうだ。

あの衝撃のジャニアイでの告白まで、平野くんがお母さんの体調不良に触れることなど一切なかった。

何なら、お母さんのお腹にかえって中から蹴ってやりたい!とか、お母さんにだけは腕相撲で勝てたことがなかった、なんて

強くたくましいママのイメージのエピソードばかり差し出してくれていたように思う。

それを、舞台の題材にされたときには、まぁこちらの気持ちが地の底まで沈み、

最前線に立つということは、ここまで己の身を削らねばならぬことなのか…?と悲しみ、

その反面、知らずにいるよりは知れて良かったのかもしれないと、心に蓋をした覚えがある。

その後、しばらくは本人からお母さんの体調について触れられることはなかった。

だから、私は彼のお母さんの体調のことに触れること自体に、抵抗があった。

彼が自発的に発したものでないのならば、知らぬふりをしていたいという思いだ。

しかし、デビュー後に密着取材を受けたRIDE ON TIMEで、彼自身の口から家庭環境やお母さんの体調への言及があった。

驚いたなんてものではない。

デビューすると、覚悟を決めると、ここまで言葉にしてくれるだなんて。

それ以降、彼は自身の家庭について話してくれる機会が増えた。

なるほど、彼がこの情報を「世に開示したもの」に分類したのだな、と感じた瞬間だった。

 

本人が、こちらに示そうと思ったから見えた情報にしか、

触れないでおこうという思いがある。

これは私なりの、オタクライフハックだ。

 

その中で、平野くんのように明確に線引きをしてくれていると、とてもやりやすい。

アイドルって伊達じゃないよね。

この先も、紫耀くんがこちらに伝えてもいいなと思ったことだけ、伝えてくれたらいいよ〜と思う。

そのバランスがわたしには心地いいなと思えるうちは、楽しくオタク出来そうだ。